この一年ほど、このことを世界中の人々が痛感した年はないでしょう。
生活のなかで空気のように存在していたさまざまな物資やサービスが、実はこんなにも脆く、それゆえに大切でかけがえのないものだった。
そう知ったからこそ、今私たちは意識を新たにし、日々の生活を支えてくださる方たちに感謝しながら過ごさなければならないように思います。
この真理は本校生たちの心にも届き、昨年5月の休校期間中に高3生が「三田学園発 社会を支える人たちに感謝の思いを伝えようプロジェクト」と題する自主企画に取り組んでいたことを、覚えておられる方も多いかもしれません。
医療従事者を中心とする社会的インフラの担い手の方々に、生徒たちが感謝の気持ちをメッセージにしたため、ビジュアルに表現し、動画にまとめて発信した──ご覧になられた方は、彼ら彼女たちの純粋で温かな気持ちを両手いっぱいに受け止めていただけたのではないかと思います。
そんな高3生たちも卒業式を間近に控え、各自が作成したメッセージやビジュアルの原本を地元医療機関に寄贈しようということになりました。
そこで、本日2月19日(金)、高3学年主任の教員が三田市民病院を訪問。同病院の代表代理としてご対応いただいた事務職の方に、上記の原本(額装)を手渡しさせていただきました。
本校教員がことの経緯をご説明し、本校サイトから動画をお見せすると、ご担当の方は画面を見ながらしばし言葉に詰まり、目頭を押さえられた場面も。「この一年、本当にいろいろとありましたから。生徒さんの気持ちがうれしいです」とおっしゃっていただいたご心境は、察して余りあるものでした。
折からのコロナ禍で生徒の同席は控え、教員単独での贈呈にはなりましたが、こんなかたちで感謝の気持ちを伝えられたことを、大変光栄に感じました。
コロナ禍は今なお終息していませんが、社会インフラを支えてくださる方々、地元地域の方々への気持ちは高3生が卒業しても大事に受け継いでいこうと思います。