校祖の命日

2022.09.27 学園通信

本日9月27日(火)は、校祖・小寺謙吉先生の73回目になるご命日です。

中高の全学年全クラスでは朝礼の時間、小寺先生の遺影を思い浮かべながら、生徒は丸泉理事長からのオンライン訓話に耳を傾け、その後30秒間の黙祷を捧げました。

小寺先生の思いを今一度胸に刻み込み、日々の学校生活に臨んでほしいと思います。

 

<理事長訓話>

皆さん、おはようございます。理事長の丸泉です。

本日9月27日は三田学園を設立されました校祖・小寺謙吉先生のご命日にあたりますので、校祖について少しお話をしたいと思います。

校祖は1877年、今から145年前ですが、三田藩士・小寺泰次郎さんの長男として生まれました。

若くしてアメリカに渡られ、23歳で法学修士の学位、そして24歳では法学博士の称号を得られました。

その後、ヨーロッパ、アメリカで6年間にわたり政治学を研究され、日本に1908年に戻られた後は衆議院議員に立候補され当選、6期務められた方です。

そのなかで、将来の日本の運命を負荷するに足る人材を育成せんとのことで、この三田学園を1912年、明治45年に設立されました。

どのようなお気持ちで本校を設立されたかについて、3点ほどお話ししたいと思います。

第1点目は、世界一流の教育を施したいとのお気持ちで、当時世界でもっとも進んでいると言われていた英国パブリックスクール、イートン・カレッジの教育をお手本として三田学園を設立されました。

このため、第2代校長となる今西嘉蔵先生をエジンバラ大学へ3年間も留学させていらっしゃいます。

今、三田学園でGCPとか、世界標準の教育ということを進めていることも、この流れの中で理解してもらいたいと思います。

2点目は、先生は常識というお言葉を使われていますが、教養教育の重要性を非常に重視しておられました。

少し先生のお言葉を引用してみたいと思います。

「中学校は尋常小学校を終わりたる子弟に高等普通教育を施すところなり。高等普通教育とは常識を有する人物を養成するを以て目的とし、かねて高等の学校に入学すべき素養をつくるものなり。中学に於いて学科の多方面なるも、また生活に直接関係なき学科を加うるも、その要するところはこの常識、今の言葉では教養を有せしめんがためなり。然れども、人は唯常識を有するのみを以て足れりとせず、さらに何らか自己の専門とする職業なかるべからず。」と述べられています。

よく文系だから理系の勉強をしなくていい、理系だから文系の勉強をしなくていい、なんて考える人がいたら、それは先生のお言葉どおり大間違いです。

文系理系に関わらず、中学高校の勉強というのは非常に大切ですから、ゆめゆめ疎かにしてはならないと思います。

3点目が、先生は世界視野での人材育成を目指されていたところです。

まさに、グローバルリーダーの育成を目指されていたのだと思います。

先生は、「それ一国の中堅たるべきものは中流社会以上の人士なり。」人士とは教養があり、芯のある人々のことです。「故に、中流社会以上の健全なる発展を図るは国家の存在発展上、ゆるがせにすべからざるところなり。是れ本校を設立してうんぬん」と述べられています。

この8月にオーストラリアのGMAS、Georgiana Molloy Anglican Schoolと姉妹校となりました。

今後、生徒の交換留学などがどんどん始まっていきます。

三田学園の生徒には校祖と同じように、海外留学そして海外大学への進学などを考えるなど、広い視野をもってグローバルリーダーとなる資質を磨いていただきたいと考えています。

頑張りましょう。

 

また、オンライン配信では校祖への黙祷の終了後、中高各生徒会執行部よりのお知らせもありました。