2020年度からの大学入試制度改革、教育改革を目前に控え、今教育の現場ではさまざまな新しい取り組みが始まっています。
その一つが、大学入試に際しての出願資格や合否判定の材料になるものと見られている「eポートフォリオ」。大学の入学者選抜や新学習指導要領の改訂を踏まえたうえで、これをどのように活用するのか…具体的なアイデアの発案や事例の蓄積は今ようやく緒に就いたところといえるかもしれません。
そんな時代を受けて9月21日(金)、関西学院会館レセプションホールを会場に、「教育改革に向けて~今、高校現場に求められる取り組み~」と題したセミナー(主催:(株)リクルートマーケティングパートナーズ)が開かれました。
このセミナーはeポートフォリオの概要や最新動向を踏まえながら、各高校の取り組みを実例を交えて共有することで、各高校でのeポートフォリオ活用の促進に資することが目的。基調講演には関西学院大学高大接続センター アドミッションオフィサーの尾木義久先生が登壇されたほか、eポートフォリオ活用校の事例も講演形式で紹介されました。
実は、この「eポートフォリオ活用校の事例」に本校の取り組みが取り上げられ、当日は本校から日下部 龍教諭が参加。僭越ながらも微力を尽くすべく、マイクに向かわせていただきました。
本校ではタブレットの導入とほぼ時期を同じくして、家庭学習サポート用アプリも採用。生徒の日常的な科目学習での利用のみならず、教員との双方向のやりとりや自分自身の学習履歴としても活用してきました。
2020年度の大学入試制度改革に直面する現高1生はもちろん、以降に続く中学全学年の生徒もタブレットと先のアプリを日常的に使いこなしているなかで、同アプリには新たに「eポートフォリオ」機能が追加。このeポートフォリオの活用率が兵庫県下で1位だったとのことで、今回本校に栄えあるお声がけをいただいたという事情によるものです。
事例紹介のなかで、日下部教諭は定期考査や日々の学習の振り返りの大切さ、同時に生徒の自主活動や日々の生活の頑張りにも触れることの意義等、本校の日常的・習慣的なeポートフォリオの活用の仕方に言及。そして、eポートフォリオが「生徒が生涯にわたって必要な力を高校・大学での学びで身に付ける」ためのツールであり、この「本質」が重要であることを丁寧にお伝えさせていただきました。
元より全人教育を掲げ、文武両道を進め、その時代時代の要請にも合った教育コンテンツを幅広い視野で取り込んできた本校。ここへきて、そんな本校の独自の取り組みが、大学でこれから行われる「学びに向かう力」=プロセス評価に直結すること、新制度大学入試とその向こう側にある新しい時代の求める人物育成に合致していることを、奇しくもeポートフォリオの活用が顕在化させつつあるのかもしれません。
当日、会場で聴講いただいた各高校および関係者の皆様、また今回このような貴重な機会を与えてくださった(株)リクルートマーケティングパートナーズの皆様には厚くお礼申し上げます。
ありがとうございました。