三田市にお住いの方は、「こうみん未来塾」をご存知でしょうか。
三田出身の科学者「川本幸民」の名にちなむこの塾は、三田市(主催:三田市子ども・未来部 子ども未来室 健やか育成課)が平成28年度より展開する、市民公開型の教育事業。「こうみんプログラム」と名付けられたその内容は、主に小学生・中学生を対象に地域で子どもに関わる活動をされている大人が中心となり、市にゆかりのある方や組織団体とも協働しながら、子どもたちに体験を通じて本物に触れられる機会を提供するものです。
「教育・研究機関」「企業」「NPO・専門家」「地域人材」の4分野にわたるプログラムが用意されていて、受講を通じては科学技術に親しみを感じる子、グローバルに活躍する気概を持つ子、チャレンジ精神旺盛な子の育成を目標としています。
「全市版こうみん未来塾<みんなで体験コース>」とは体験型講座に冠されるコース名ですが、このコースの平成31年(令和元年)度版講座の一つとして、この度本校がコラボレートさせていただくことになり、11月10日(日)には本校中学本館を会場に計2講座を開催しました。
市内からは受講生となる児童・生徒とその保護者の方を合わせれば2講座合計で157人もの方々にご来校いただき、受講生の応募倍率は2.4倍にも及んだといいます。
こんなにもたくさんの方々にご参加いただけましたことに、あらためまして厚くお礼申し上げます。
そんなこうみん未来塾の当日の様子を、以下に写真とキャプションでまとめましたので、ぜひご覧ください。
この日、本校で過ごした時間と体験がきっかけとなり、受講した皆さんの未来がアクティブに広がっていけばいいですね。
そして、最後になりましたが、貴重な機会を与えてくださいました三田市職員の皆様にも感謝申し上げます。
■第7・8回 全市版こうみん未来塾 <みんなで体験コース>
第7回 「3Dプリンターを使ったものづくり講座」
講師:本校理科教諭・物理部顧問 増田詩人
時間:10:00〜12:00/13:00〜15:00 各回120分
対象:市内小学5年生~中学生
第8回 「数のふしぎ ~算数おもしろ講座@三田学園~」
講師:本校数学科教諭 花房哲也
時間:10:00〜11:00 60分
対象:市内小学3•4年生
ほとんどの方が本校に初めて来られたこの日。澄み渡る秋空のもと、中学本館へと続く小径の散歩をしばし楽しんでいただけたのではないでしょうか。
■第7回 「3Dプリンターを使ったものづくり講座」
この日の製作物は、鳥のように翼を羽ばたかせて飛ぶ「はばたき飛行機」。その一部にご覧の3Dプリンターで作ったパーツを使うところが、講座のポイントです。
午前の講座から、本校物理部部員が講座をアシスト。慣れない設計図作成や機体の組み立てにも、これなら子どもたちも安心して取り組めました。
この日は午後も含めた2回開講。ビニールや竹ひご等のアナログ材料を用いる一方で、小学生でも3Dプリンターパーツに直に触れられるよい機会となりました。
「ものづくりを通じて試行錯誤してほしい」。竹ひごを少し切る、セロテープを貼る…ちょっとした工夫の繰り返しが大切と、本校・増田教諭は言います。
試行と失敗、工夫と再試行…。試行錯誤の度に完成度の上がっていく飛行機が教室内を旋回すると、子どもたちの表情にも成長の喜びが見てとれた気がしました。
■第8回 「数のふしぎ ~算数おもしろ講座@三田学園~」
市職員の方の紹介に導かれて、本校・花房教諭が登場。「算数のおもしろさを知り、興味をもってもらいたい」満を持しての授業がスタートです。
会場は参観者の方が廊下まであふれる満員御礼。電卓テンキー遊びや誕生日当てクイズからの発見に、子どもたちも見る見る夢中になりました。
「ね?おもしろいでしょう。ここまでで質問のある人は手を挙げて」。花房教諭の呼びかけに、あちらからもこちらからも手が挙がります。
後半には問題を解く演習時間もたっぷり。「解けた!」「あ!だからか」打てば響くレスポンスで、子どもたちも算数の楽しさに目覚めてくれたことでしょう。