理念

「知・徳・体」のバランスのとれた全人教育をもって、
高い学力と健全な心身を育み、将来社会に貢献できる人物を育成する。

三田学園は理想の人物像を実現するために、
「知・徳・体」のバランスを重視した全人教育を行っています。
勉学と部活動の両立に努力し、行事等にも積極的に取り組むことで、人としての総合力に優れた生徒を育んでいます。

知力を育む

6年一貫教育

新たに導入した三田学園独自のコース制により、
生徒一人ひとりの習熟度に応じた指導を実施。6年一貫での計画的なカリキュラムを進められるため、生徒各自の秘めた力を段階的かつ最大限に引き出し、目標に応じて自己実現できるよう、きめ細やかに指導します。

学年担任制

各学年の担任全員で学年を指導。生徒一人ひとりの生活面や個性を担任団全員が熟知し、協力しながら希望の進路へと導きます。生徒と教員の距離が近く信頼関係も強まり、家庭的な雰囲気さえ醸し出す三田学園伝統の指導方法です。

新しい時代に向けた教育

グローバル教育はもちろん、アクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)やICT教育等も積極的に取り入れ、「知識活用力」や「主体的学習態度」を養成。これからのAI時代にも的確に対応するための、自発的で協働的・創造的な「生きる力」を着実に育んでいます。

人間力を養う

挨拶と礼儀

「時を守り、場を清め、礼を正す」をモットーに、挨拶と礼儀の修得には特に注力。人格形成の基盤として生徒は日々の基本的な生活習慣を身に付け、何事にも自主的に取り組むようになっていきます。

奉仕の精神

奉仕=人のために尽くす心を育むために、生徒は日々身の回りの清掃を励行。地道ながらもこうした活動を日常的に行うことで、自分の力を他者や社会のために役立てることの大切さを学びます。

道徳教育

社会通念としてのモラルやマナーを身に付け、常識ある人になれるよう、道徳教育の充実に注力。特に人権学習ではさまざまな行事や講演会を通じて、生徒は他者を思いやる心を育んでいきます。

体力を培う

勉学と部活動の両立

「知育」「徳育」とともに「体育」の実践を重視することで、健全な心身を育成。部活動が盛んに行われており、生徒たちは「勉強と部活動の両立は当たり前」という意識で取り組んでいます。

部活動一覧はこちら

多彩な体育活動

部活動以外でも体力を培うためのさまざまな活動を実施。広大なキャンパスでのマラソン大会や体育大会、充実した施設での体育授業、中学での柔道授業など機会は多彩です。

充実した施設・設備

100年超の歴史を伝える緑豊かな16万㎡の広大なキャンパスには、2万4,000㎡の人工芝グラウンドや最新の設備を完備した校舎が融合。学び、語り合う、かけがえのない時間が流れます。

校訓

質実剛健・親愛包容

「質実剛健」とは、自らを飾らずたゆまぬ努力で鍛えること。「親愛包容」とは、他者にあたたかく包み込むような心構えで接すること。
明治45 年(1912年)の創立以来、三田学園のすべての教育活動の根本に一貫して流れてきたのが、この校訓でした。
今日この精神は、「知・徳・体」のバランスのとれた全人教育に具現化され、生徒たちに脈々と息づいています。

校祖小寺謙吉先生

教育と政治の両面に大きな足跡を残した、
国際性あふれる明治の賢人

学問への情熱と国際的視野、そして“公”への献身

三田学園の創立者・小寺謙吉先生は、旧三田藩士であった小寺泰次郞の長男として明治10年(1877年)、神戸に産声をあげました。その父からは、質実剛健な気風とつねに“公”のために尽くすという厳しい倫理観を受け継ぎ、また幕末に西洋文明を積極的に取り入れていた旧三田藩からは、広く海外の知識や学問に目を向けることの必要性を学びました。
20歳からの10年間、米国のコロンビアン大学とジョンズ・ホプキンス大学を皮切りに、ハイデルベルク大学、ウィーン大学、ジュネーブ大学、ケンブリッジ大学と欧米各国で国際法の研鑽を積み、世界的視野に立って日本の未来を考える姿勢を身に付けました。
こうして、小寺先生は帰国後には国政に進出し、31歳の初当選から6期にわたって衆議院議員として活躍。その間には立憲民主政党の要職に就くなど、大きな足跡を残しました。また、後に神戸市長にも就任しています。

理想の全人教育を実現するために三田学園を設立

一方で、小寺先生が帰国後すぐに着手したのは、「知育、体育と併せて生徒の徳性の涵養を主とする教育」を目指し、英国の名門イートンカレッジを模範とした郷里・三田での学校の設立でした。「国を興し、民生を豊かにするには教育しかない」との信念から明治45年に創立されたこの学校は、やがて三田学園と呼ばれ、中高6年間の一貫教育で全国的にも知られるようになりました。
自らを律することに厳格だった小寺先生は、生徒や教師とのつながりをとても大切にし、「質実剛健・親愛包容」という校訓を定め、生徒の自立修養を促しました。以来、三田学園はこの精神のもと「勉学と部活動の両立」による全人教育を創立以来今日までしっかりと受け継いでいます。
大学と見間違うほどに広大で自然豊かな、三田学園のキャンパス。そこでは、今日も生徒たちが小寺先生の教えを胸に心身を鍛え、自らの可能性を伸ばしていくなかで、おおらかで豊かな人間力を互いに高め合っています。

学園歌

沿革

1907明治40年

三田町長北村万次郎、有馬郡書記有井武之助両氏の斡旋により土地買収

1911明治44年

9月本館の建築着工

11月財団法人設立許可 校名を「私立三田中学校」と定める

1912明治45年

4月開校、小寺謙吉初代校長就任

5月第1寮(紫瀾寮)竣工

1913大正2年

2月第2寮(至清寮)竣工

1914大正3年

4月今西嘉蔵校長就任 第3寮竣工

1915大正4年

3月東館落成、理科教室設備完成

4月第4寮竣工

1916大正5年

12月講堂、第5寮竣工竣工

1917大正6年

3月校歌制定

11月第6寮竣工

1918大正7年

10月第7寮竣工

1919大正8年

4月第8寮竣工、摂生病舎新築

1920大正9年

4月第9寮竣工

9月校名を「三田中学校」と改称

1921大正10年

3月第10寮竣工

10月創立10周年記念祝賀式開催

1923大正12年

9月第2校歌制定

1924大正13年

12月東京遊学の卒業生の宿舎、会合所として目黒駒場に桜陵会館落成

1935昭和9年

4月工作館完成

1937昭和12年

8月創立25周年記念図書館竣工

10月創立25周年記念式典挙行 小寺校主、今西校長両氏の胸像除幕

12月相撲場新設

1945昭和20年

3月中学校が4年制となったため、4・5年生が同時に卒業

1947昭和22年

4月校主小寺謙吉が神戸市長に当選

1948昭和23年

4月新制「三田高等学校」「三田中学校」併置 今西嘉蔵高等学校長、倉部勇中学校長就任

1949昭和24年

9月校主小寺謙吉逝去、小寺泰子理事長就任

1950昭和25年

1月門野茂次高等学校長就任

1951昭和26年

3月学校法人三田学園設立許可

10月苦瓜恵三郎校長就任

1952昭和27年

11月創立40周年記念式典挙行

1958昭和33年

11月亀岡寛治校長就任

1960昭和35年

7月中学2年生、臨海訓練を浜坂町諸寄で再開

1961昭和36年

4月創立50周年の新校舎着工

1962昭和37年

6月高校新校舎竣工

10月創立50周年記念祝賀式開催

1965昭和40年

7月水泳プール完成

1967昭和42年

4月校名を「三田学園中学校」「三田学園高等学校」に変更

1968昭和43年

4月梶谷巳嘉校長就任

1971昭和46年

7月創立60周年を記念し、高校新館、体育館竣工 第2グラウンド、硬式テニスコート完成

1972昭和47年

10月創立60周年記念式典挙行

1975昭和50年

1月高校特別教室竣工

1977昭和52年

4月後藤光男校長就任

1981昭和56年

6月兵庫県高校総体で総合優勝

9月若林光理事長就任

12月創立70周年を記念し、中学新本館、柔剣道場、弓道場、食堂竣工

1982昭和57年

10月創立70周年記念式典挙行

1984昭和59年

4月高校1年に特進クラス設置

12月高校本館増築

1986昭和61年

4月木下儀次校長就任

1989平成元年

4月寮生募集停止

1991平成3年

8月創立80周年を記念し、KODERA HALL(講堂兼体育館)、中学特別教室着工

1992平成4年

1月中学野球場改修、軟式テニスコート完成

4月住谷昭一校長就任

5月中学特別教室竣工

6月西門義博校長就任

8月KODERA HALL(講堂兼体育館)竣工、弓道場完成

10月創立80周年記念式典挙行

1993平成5年

3月第2寮閉寮、合宿寮となる

6月高校本館増改築工事開始

8月諸寄臨海訓練終了

10月図書館修復工事終了

1994平成6年

3月高校本館増築工事竣工

1995平成7年

3月第1寮閉寮 阪神淡路大震災により被災した中学本館内装修復工事終了

1996平成8年

8月中学本館に資料室完成

1998平成10年

4月中学本館、記念図書館、国の登録有形文化財に指定

1999平成11年

3月全館(中・高)教室に冷暖房設備完備

4月西門義博理事長就任、山口義雄校長就任

2002平成14年

3月創立90周年事業として運動部部室竣工 中学本館・東館・記念図書館等改修工事終了

2003平成15年

8月中学本館に第2資料室完成

10月創立90周年記念式典挙行

2004平成16年

4月森田静重校長就任

2006平成18年

4月辰巳章校長就任

2008平成20年

4月創立100周年記念事業に伴う施設整備開始

2009平成21年

1月桜陵館(同窓会室・食堂)竣工

3月中学新館増築部(職員室・家庭科教室)、硬式テニスコート(砂入り人工芝)竣工

4月上中一雄校長就任 中学入学生より男女共学開始

8月図書情報棟竣工

2011平成23年

10月高校女子更衣棟竣工

2012平成24年

4月高校入学生より男女共学開始

10月創立100周年記念式典挙行

2013平成25年

4月裏井勝也校長就任

6月北畑隆生理事長就任

2014平成26年

4月北畑隆生校長就任(理事長兼任) 中学・高校全学年男女共学完了

9月人工芝グラウンド竣工

2015平成27年

4月松井忠幸校長就任 中学コース制導入

2016平成28年

5月高校本館中庭完成

4月タブレット導入、全教室にプロジェクター・Wi-Fi環境完備

2019令和元年

4月丸泉琢也理事長就任

2022令和4年

4月眞砂和典校長就任

理事長メッセージ

理事長丸泉 琢也

 新年、明けましておめでとうございます。旧年中は本学園の教育活動にひとかたならぬご理解とご支援をたまわりました。厚く御礼申し上げます。

 昨年を振り返ります時、一番インパクトの大きかった出来事は新型コロナウイルス感染症が2類感染症から季節性インフルエンザ相当の5類に移行し、社会生活上の制限が大きく緩和されたことではなかったでしょうか。一時期、感染数増大の兆候がみられましたが、しばらくすると感染拡大の報道もなくなり、マスク着用の要請も解除され人々の表情を直にみる毎日となりました。ターミナル駅にはインバウンドの観光客があふれ、飲食店をはじめとして町のそこかしこに従来の賑わいが戻ってきました。ようやく一安心との気持ちを持てるところまできたとの実感です。三田学園においても2022年4月からスタートした中期事業計画アクションプラン2030(AP2030)による教育並びに学内運営の改善、改革を生徒、保護者、教職員の理解を得ながら順調に進めることができたのではないかと感じているところです。

 さて、2024年の学内運営に関してはAP2030の引き続いての着実な推進を目指し、教育内容の更なる改善と充実を図るとともに教職員のワークライフバランスを中心とする働き方改革に法人として一層注力して参りたいと考えております。日本経済新聞の元旦一面には『昭和99年ニッポン反転;時代に合わなくなった昭和のシステムをやめ、若い力を引き出そう』との記事が掲載されていました。学校にのこる古いシステムを取り払い時代にあった教育組織へと変容、脱皮するとともに、社会変革に貢献できる真のグローバル人材育成に向かってこれまで以上に努力すべきとの気持ちがおおいに鼓舞された次第です。

 最後になりましたが、皆様のこの一年のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げております。

学校長メッセージ

学校長眞砂 和典

ヨガのような教育を!

2022年4月に着任しました眞砂和典(まさごかずのり)と申します。よろしくお願い致します。三田学園の自然豊かで広大な環境に身を置いて清々しい気持ちで日々の教育に携わっています。人間関係に振り回されて他の人がどのように自分を見ているかに汲々とした毎日では神経が磨り減るばかりです。時には自然の中に自身を埋もれさせ、小さな動植物から大きな天体までを含めた自然に思いを馳せるのは人としてとても大切なことだと思います。私たち自身が自然のほんの一部であることを忘れてはなりません。

さて、三田学園の教育は110年の伝統を踏まえつつ大きく変わろうとしています。キーワードは探究です。探究をするためには「生徒主体」や「対話的」は必然です。そして「深い学び」に繋がっていきます。この原動力となるのは生徒自身が学びを楽しいと感じられる意欲に違いありません。生徒たちへの働きかけとして私たち教員の仕事も変わっていかなければなりません。

おかしなタイトルの文章をここまで読んでくださりありがとうございます。私はこれまでの教育がマッサージ師のような教員による揉み込み、教え込みだった部分が多かったのではないかと考えています。教員の強いリーダーシップは効率よく知識を詰め込むには役立ちますが、生徒の意欲をかきたてて自律的な学びを深めるには邪魔になる場合があります。「手取り足取り」もどこかで卒業しなければならないのです。体をほぐすという同じ目的でもヨガは全く手法が異なります。本人が自分の体を使って自分で体をほぐすからです。更にヨガには体をほぐす以上の効果があります。

模範解答のない問題に立ち向かう準備をするのがこれからの学校です。自分の力で問題に取り組み、経験値を上げることがとても大切です。経験は知識をどのように使うかという知恵を育みます。若者が自ら難問に挑むことができるように私たちは全力を尽くしたいと考えています。

学校評価

毎年、年度末に一年間の教育活動を振り返り、学校評価の一環として「保護者及び生徒アンケート」を実施しています。アンケート結果は本校の教育活動の改善に役立たせていただきます。最新のアンケート結果は以下からご覧ください。

2022年度 学校評価のための保護者・生徒アンケート調査(集計結果) 

教職員行動規範

生徒を理想とする人物へと育成するためには、まず教職員自らが襟を正し、教育理念の体現者であらねばならない。そんな思いから、三田学園の教育に携わる者としての教職員行動規範を定めています。

学校法人三田学園 三田学園中学校・高等学校 教職員行動規範

いじめ対策

本校ではいじめ対策基本方針を定めています。

いじめ対策基本方針