12月に入り、街路樹が葉を落とした本校の地元、ここ三田もすっかり冬模様に様変わりしました。
植物が葉に蓄えた栄養分を枝や幹に移動させ、葉を枝から離脱させて、来る冬に備える状態を私たちは「落葉」と呼んでいます。
しかし、植物の重要な生存戦略である落葉も、よく考えれば高緯度の寒冷地帯や低緯度の熱帯といった常緑樹が中心の地域では多数派ではなく、日本のような中緯度温帯の地域で多くみられる現象。寒冷地帯や熱帯では多くの植物は古い葉を落とすことなく、翌年も新しい葉を広げ、花を咲かせ、実をならせているのだと考えられます。
かくも、植物とは自らの居場所に応じて生存戦略を選択し、生きている「知的」な存在だといえるのかもしれません。
そんな植物の逞しさ、不思議さを感じるこの季節。隔月恒例の三田市立図書館コラボ企画「青春読書記」では、展示棚の入れ替えに際してテーマを「植物」に設定し、12月2日(月)には本校図書委員がお薦めの本を陳列しました。
現代的なノベルの人気作から、科学的視点で分析した新書まで。人の内面を映し出し、社会や人の営みを象徴し、時に感嘆するようなトリビアを提供し…といった、植物にまつわる本、本、本。
窓外に冬枯れしてなお力強さを秘めた木々を眺めながら、暖かな部屋あるいは三田市立図書館の閲覧室で、どうぞ冬の一日をお気に入りの一冊とともにお過ごしください。
■三田市立図書館本館展示棚「青春読書記 ~三田学園図書委員会より愛をこめて~」
テーマ:植物
陳列図書貸出期間:2024年12月2日(月)~2025年1月下旬予定
晩秋から初冬、赤や黄色に染まる三田市立図書館周辺。落葉寸前の熟した紅葉が目に沁みるほどです。
「ねえ、どれがいい?」。展示棚の背景パネルを選ぶ時間も、作業する図書委員には楽しいひとときです。
中学生も一緒に、委員全員で本の陳列レイアウト。わいわい相談しながらも、本が見る間に並んでいきます。
陳列しながら、あらためて読むPOP。委員一人一人の思いがこもっているだけに、どの本にも興味津々です。
高2•2人、中2•3人の女子委員ばかりで記念撮影。期末考査が済み、みんなに安堵の表情が浮かびます。
名著、話題作…図書委員お薦めの「植物」棚、完成!ますます冷え込む季節、戸内での読書にイチ押しです。