三田学園版STEAM教育がスタート!

2022.05.12 学園通信

STEAM教育という言葉が、ここ数年、教育業界ではトピックスになっています。従来の教科学習に特化してきた日本の学習スタイルに大きな変革をもたらすSTEAM教育が、注目を集めています。Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、ART(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)を統合的に学ぶことができる教育手法です。この教育の目的は、「自分で学び、自分で理解していく児童生徒を育てる」ことにあり、主体的に学習に取り組む学習者を育てる教育として導入されてきています。本校では、今年度よりSTEAM教育を中学1年生の総合学習の1つのプログラムとして導入しました。物理部で実践してきたRobotics(ものづくり)を教室での学びに発展させ、STREAM(ストリーム)という本校独自の教科統合的な学びがスタートしました。

STREAMがスタートしたばかりの中学1年生の教室では、「羽ばたき飛行機」の製作が始まりました。教師が作り方を教えるのではなく、製作工程がまとめられている動画を見ながら、各自が観察し、模倣をしながら作業を進めていきます。この観察・模倣の先にあるのが創造です。1学期の後半には、各自の「羽ばたき飛行機」が完成します。どうすれば遠くまで羽ばたけるのか、どうすれば真っ直ぐに飛行するのか、どうすれば高く飛び立つのか。探究心・好奇心、そして創造力が重なり合う中で、各自の「羽ばたき飛行機」に合った正解に到達することを目標にしています。

2年間のSTREAMの授業の中で、ロボットの組み立て・プログラミングに取り組み、2年生の後半には一人1台の自走式ロボットを完成させます。また、3DCADで設計したパーツを、3Dプリンターで制作する工程も経験します。この学びのなかでは、上手くいかないこと、失敗することも多くあると思います。諦めるのではなく、じっくり観察して問題点や改善点に気づき、修正・適応する力(レジリエンス)を高めていくことを期待しています。