三田市立図書館展示棚 2020年11月〜2021年1月の展示「有川 浩の本」

2020.11.19 図書館だより

晩秋を迎え、心地よい気候が続くなか、三田の街並みも一気に彩りを増してきました。

そんな11月11日(水)、本校図書委員たちが恒例の三田市立図書館展示棚入れ替えを実施。読書の秋本番ということもあって、今回は高2男子2人、高1女子4人、中3女子1人の計7人もの委員が参加し、本を愛してやまない気持ちそのままに丁寧なディスプレイ作業を行ってくれました。

今回はテーマがベストセラー作家さんに特化され、お薦め図書はどれも二度目、三度目の読書が楽しくなるものばかり。

もちろん、初めて読むよという方も、この機会に三田市立図書館でぜひ手にお取りください。

【テーマ主旨】

今回の展示テーマは「有川 浩の本」。一人の作家に焦点を絞るという試みは本企画では初めてですが、記念すべき第一回は有川先生となりました。「阪急電車」など映像化された作品も多く馴染みのある人気作家ということで、展示棚には誰もが知っている有名作品も多く並んでいます。

有川作品は「三匹のおっさん」「植物図鑑」などに代表されるような日常を描く物語と、所謂『自衛隊三部作』『図書館シリーズ』に代表されるSF感の強い緊急事態を描く物語の二つに大きく分けることができますが、どちらにも共通する魅力はなんといってもやはり明るく活き活きとした描写とテンポの良さでしょう。デビュー作「塩の街」は電撃文庫での出版とラノベ界出身で、二作目「空の中」以降一般文芸で作品が上梓されるようになってからも「大人向けライトノベル」とも評される読みやすい軽快な筆致が特徴。一般文芸への入り口としても最適で、幅広い年代に親しまれるのも納得です。展示は新年まで行っておりますので、ぜひ図書館へお越しください。

 

■三田市立図書館本館展示棚「青春読書記 ~三田学園図書委員会より愛をこめて~」

テーマ:有川 浩の本

陳列図書貸出期間:2020年11月11日(水)〜2021年1月上旬予定

 

展示棚入れ替え作業の前日は図書委員によるPOP作成。テーマに基づきながら、委員たちが文章を書いたり、POPをデザインしたりしていきます。

今回のテーマは人気作家「有川 浩の本」。作家さん単独の企画は委員にとって初めてですが、取り上げる本がベストセラー揃いだけに腕が鳴りますよね。

三田市立図書館の移動図書館「ひだまり号」。約1,250冊の本を積み、3週間に1回の金曜日ごとに市内10カ所のステーションを巡回しています。

作業は7人で。POPをラミネート加工する人、POPの形に切り抜く人、棚背面の壁紙を選ぶ人、貸出図書を用意する人…みんな、手際がいいのです。

「壁紙、この位置でいいよね?」「もうちょっと左かな」。限られた素材で特定された作家さんの作品世界を表現…評価は来館者の方に委ねましょう。

そうして完成した展示棚。今回の見どころはPOPごとに創作した本のタイトル文字ですが、とりわけテーマPOPの「有川 浩さん」には要注目です!

大勢でやれば作業はスピーディ&丁寧。図書委員にも熱烈なファンがいて、棚づくりにはいつも以上に気合いの入った今回だけに、乞うご期待です。

今の季節は、夕方5時半でもこの日の暮れ様。仕事から解放された図書委員たちの安堵して帰校する姿に、これもまた「青春」なんだなと感じますね。