令和2年度 三田学園中学校・高等学校入学式

2020.04.09 学園通信

春がすみに散り始めの桜の花びらが舞い踊った、春爛漫の4月8日(水)。

本校中学・高校のそれぞれの入学式を執り行いました。

折しも、本校の地元・兵庫県は前日の新型コロナ感染症拡大予防に基づく非常事態宣言地域に指定されたこともあり、本校は以前より協議・策定を重ねてきました同感染症予防対策にこの日は最大限に留意。新入生の健康と安全への配慮を何よりも優先しました。

具体的には、新入生と教職員だけによる必要最少人数での実施を可能にするために、本意ではないながらも保護者と育友会役員の方々には同席をご遠慮いただく。

式典参加者は宣誓・式辞・挨拶を述べる者を除いてはマスクを着用し、新入生は一人おきに着席する。

さらに、会場の小寺ホールは非常口も含めて扉という扉を開放して喚起を万全に行う。

これらの「三密」回避に関する対策を考え得る限り施し、式次第も極力簡素化して、時間的にも最短での挙行を心がけました。

午前は中学、午後は高校と続いた式の次第はいずれもほぼ同様。小寺ホール入り口からの入場シーンが恒例だった本校でも、この日は新入生が予め着席しておいての開始になりました。

中学では、松井学校長の新中1生242名に対する入学許可宣言に続き、秋山和義君が新入生を代表して前へ。

「『質実剛健・親愛包容』を身に付け、6年間を通じて立派な三田学園生になります」と宣誓すれば、松井学校長からは「正しい知識を身に付け、的確な判断力をもって自分が今何をすべきかを考えて行動できる人になってください。今日がいつもと変わらない一日で終わることのできる喜びを感じながら、一日一日を大切に過ごしてください」と式辞を通じて本校での心得を伝えました。

その後、丸泉理事長からのご挨拶があり、入学式は閉式。会場に残った新入生は学年主任および学年担任の紹介を経て、授業開始までの準備や注意事項等の説明を受けました。

午後は、外部からの進学者46名を含む新高1・282名が会場に。松井学校長の入学許可宣言の後は、新入生代表の北山晴登君が「伝統ある三田学園で、勉学に、スポーツにと一所懸命に励みます」と初心を表明しました。

松井学校長から今年の社会状況を踏まえたうえでの学校生活の話があり、式典はさらに丸泉理事長からのご挨拶へ。哲学者で文筆家の故池田晶子氏の著書を引き合いに、「人には14歳以降、一度は考えておかなければならないことがあります。皆さんもそんな命題を一度はしっかりと考え、考えるための方法論を身に付けてください。思いきり勉強し、部活動に励んで、悔いのない3年間を過ごしてください」と、大学進学から社会へ出た後も見据えての高校時代の過ごし方をお話ししました。

その後、学年主任および学年担任の紹介があり、程なくして式典は閉式しました。

中学・高校どちらの入学式も、時間にして15分余り。通常の式からすれば異例の短時間でしたが、これも本校での新生活に踏み出す新入生たちの健康面を考慮してのことで、本校伝統の凛として清々しい式典の空気はそのままに、とても印象深い入学式となりました。

なお、この日の式の模様は動画で撮影し、残念ながらもご入場いただけなかった保護者の方々にリアルタイムで配信させていただきました。

どんなに雨が降っても、止まない雨はありません。

新入生たちの本校での日々が、一人一人の表情を輝かせるような一日一日になるよう、教職員も精一杯務めさせていただきます。

この度は、ご入学、本当におめでとうございます。