刑法犯罪対象の低年齢化が著しい昨今、中学生や高校生が傷害やわいせつといった犯罪に巻き込まれるリスクもますます高まっています。
12月9日(金)、本校では兵庫県警本部生活安全企画課および生活安全特別捜査隊から現役警察官の方々をお招きし、「痴漢等の性犯罪被害に遭わないための防犯ポイント」をテーマに小寺ホールで講習会を開きました。
当日聴講したのは中学全学年全クラス約720名。2学期末試験が終わり、開放感いっぱいの生徒たちに対して、前半は「防犯」に関するシビアなレクチャーから。日頃は刑事事件を扱っておられる警部と警部補の両名が続けて登壇され、わいせつ等の性犯罪の現状と防犯の心得をお話しくださいました。
盗撮やストーキングを含むわいせつ事件は、今年11月までに三田市内だけで71件が発生。決して少ないとはいえない数字を前に、「犯人の目線」から探ると犯人に狙われやすい人とは「周囲への警戒が足りない人」という事実が浮かび上がりました。
これを受けて、防犯の3つのポイント=①ながら歩行(スマートフォンや携帯音楽プレイヤーに夢中になりながら歩くこと)をしないこと、②人通りが多くて明るい道を通ること、③周囲を警戒することが示されました。
後半は「護身術」の紹介。危険な状態から脱出し、自分の身を守るための離脱技を身に付ける上で、そのポイントを予め生徒に配布したテキストとスライドも用いながら、警察官の方々が実演。「正面から片手を掴まれた場合」と「正面から両手で片手を掴まれた場合」の各ケースで、被害者はどんな動き方をすればピンチから逃れられるのか?本校の教員もモデルになっての解説に、生徒たちもやんやの喝さいを送りながら食い入るように見つめていました。
最後には本校生との一問一答もあり、極めて実用的で充実した内容の講習会は、今後生徒たちの防犯意識の向上と実際の身の安全に役立ってくれることを願ってやみません。
なお、この講習会は12月12日(月)には本校高校全学年全クラス約820名も対象に開く予定です。